レポート: ストローベイルハウスをつくろう!わら積み・土塗りワークショップ (2016年8月20日~22日 滋賀県大津市)
大津市北部の琵琶湖をのぞむ山裾の地で、ストローベイルを使った個人宅新築のわら積み・土塗りワークショップが開催されました。その模様を簡単ですがご報告します。
ワークショップには地元・滋賀はもちろん、南は福岡から北は仙台まで、日本各地から様々な年齢、職業の方々が参加されました。3日間でのべ120人あまりが参加されたということで、ストローベイル建築への関心の高さがうかがえます(人数はスタッフ、関係者を含む)。また、過去にワークショップを経験された方も何人か参加されていました。ストローベイルのワークショップはとても楽しくて、一度参加するとやみつきになるのだそうです。
当日初めてお会いしたはずなのに、どこかでお会いしたことがあるような親近感のある方たちばかりで、ワークショップが始まる前から、現場にはすでにいい空気が流れていました。
まずは、設計の大岩剛一氏による、ストローベイル建築の説明がありました。お話しを聞きながら、人と人、人と自然が「つながりなおす」わらの家の意義を再認識し、そんなワークショップに地元・滋賀県で参加できる幸運を噛みしめました。
ストローベイル建築の経験豊富な大工さんやスタッフさんのご指導のもと、経験者の方々も随所で活躍されながら、着々とストローベイルが運ばれ、積み上げられ、また時には1つのベイルが2つに切り分けられて、壁面を埋めていきます。
風通しがよかった室内は、あっという間にわらのブロックに包まれてホットな空間に(笑)。
8月のまだ暑い時期なので、こまめにマイカップで水分補給をしながら、熱中症に気をつけて作業が進められました。
お昼には、琵琶湖の対岸にある cafeネンリンさん(同じくストローベイル建築)から、オーガニック弁当のケイタリングがありました。美味しいごはんを頂きながら、順番に自己紹介をしたり、話しがはずみました。
わら積みは順調に進んで、ワークショップ2日目からは、土塗りの段階へ。
わらを混ぜ込んで寝かせた土は独特の香りがします。家を建てているのに、まるで田植えの季節に田んぼの中にいるようです。大人も子どもも腕まくりして泥にまみれながら、積み上げたわらブロックの上に、ペタペタと無心に土を塗っていきます。枯草色だった壁面が、ゆっくりと深いグレーの土色に覆われていきます。
お天気にも恵まれ、たくさんの参加者のご活躍により、ワークショップの工程は予定よりも半日ほど早く終わりました。最後は記念撮影をして、一本締めでワークショップは終了となました。3日間ずっと参加された方もいて、連絡先を交換したり、名残をお惜しみながらのお別れでした。皆さま本当にお疲れ様でした。
わら積みと土塗りの工程は無事に終了しましたが、この後この家がどんな風に仕上げられるのか、そしてどんな風に育っていくのか、とても楽しみです。ストローベイルを覆う土がほどよく乾いてベージュ色になる頃に、またぜひ訪れたいと思っています。
レポート: 和久アイコ (スローデザイン研究会)